櫟谷七野神社について

京都市上京区の閑静な住宅街の中にひっそりと佇むのは、櫟谷七野神社です。復縁や浮気封じ、さらには縁切りにもご利益があるとされています。織田信長により一度社を引き下ろされましたが、豊臣秀吉により再建されました。

櫟谷七野神社の由緒

平安時代の前期、55代文徳天皇の皇后が子宝祈願のため、奈良の三笠山から春日大社の神様を迎え奉ったことが始まりとされています。そのため、元々は安産の神社でした。奈良の春日大社とも縁が深い神社です。

櫟谷七野神社の由来

櫟谷七野神社の復縁や浮気封じといったご利益は、宇多天皇の皇后の逸話に由来します。59代宇多天皇の心変わりを嘆いた皇后が櫟谷七野神社を詣でたところ、社前の白い砂を三笠山の形に積み祈願するようにという神様のお告げがありました。そのお告げに従い祈った結果、天皇の愛を取り戻すことができました。その後、二人は夫婦円満に過ごしました。そのことから、社前に白砂を積んで祈願すれば、浮気封じが叶うとされています。また、本殿前の白砂の山は高砂山と呼ばれるようになりました。

櫟谷七野神社のご利益

櫟谷七野神社の御利益は、縁戻しと縁切りの二つがあります。

縁戻し

浮気封じや復縁を指します。縁戻しとは、縁の流れを本来あるべき道に戻すという意味です。お参りすることで、よくない縁を正しい流れに導いてもらいます。縁戻しは、浮気封じや復縁だけでなく人間関係にも効果があります。そのため、職場の人間関係に悩む人も多く訪れます。

縁切り

自身が縁を戻したい相手とその浮気相手との縁を切ることを意味します。また、自身と自身のパートナーとの縁を切る方法としても効果があります。

高砂山祈願

復縁や浮気封じのご利益があるとされているものに、高砂山祈願があります。宇多天皇の皇后のように、本殿前に備え付けられた棚に白砂を積み、祈願します。境内は無人の場合が多いため、準備は各自でおこないます。

準備

本殿の左側にある棚から白砂の入った袋を1つ取ります。袋の中に入っている紙に氏名や願い事を書き、初穂料と一緒に封筒に入れます。初穂料は祈願のみの場合は1,000円です。ご神符を希望する場合は、祈願料に追加で1,500円が必要です。必要な金額を封筒に入れ、本殿の賽銭箱に納めます。

お参りの作法

袋に入った白砂を、本殿の右側にある机の上に出します。三笠山をイメージしながら、その白砂を山の形に整えます。その山を両手で包み込み、心の中で願います。宇多天皇の皇后にならい、三笠山の神様に祈願します。袋の中には使い捨てのおしぼりも入っているため、手が汚れても問題はありません。お願い事は、祝詞を上げて祈願されます。

まとめ

パートナーの浮気や職場での人間関係に悩みがあれば、櫟谷七野神社にお参りするのも一つの方法といえます。